問題 1 1 点 問題 1 Goldin and Cecilia (2000)はオーケストラの演奏家のオーディションにおけるジェンダーバイアスについての研究を行った。
以下では論文中に表示されている図表の一部を抜粋している。それぞれの図表は
FIGURE1:楽団ごとの女性比率
FIGURE2:楽団ごとの新規採用者数
FIGURE4:ジュリアード音楽院の女性比率
TABLE1:オーケストラのオーディションの手続きの変遷などのまとめ
TABLE6:ブラインドオーディションを取り入れたことにより、オーディションの合格率に与えた影響の推定結果(p値が5%未満で統計的に有意な差とする)
を表している。
FIGURE1:PROPORTION FEMALE IN NINE ORCHESTRAS , 1940 TO 1990’s A: THE “BIG FIVE ”; B: FOUR OTHERS
FIGURE2:NUMBER OF NEW HIRES IN FIVE ORCHESTRAS , 1950 TO 1990’s
FIGURE4:PROPORTION FEMALE OF JUILLIARD G RADUATES , TOTAL AND BY SECTION : 1947 TO 1995
なお、この論文のリサーチクエスチョンは
「ブラインドオーディションの導入により、採用時の男女の公平性は高まったか?」である。
このリサーチクエスチョンに解答するにあたり、本論文では上記の分析が行われた。
それぞれの分析の役割について、下線部が正しい選択肢を全て選びなさい。
オプション A FIGRURE1より、いずれも楽団内の女性比率が増加していることがわかる。ただし、この表だけでリサーチクエスチョンの因果関係は判断できないので、問題提起として用いるのが良いと考えられる。
オプション B TABLE1を見ると、楽団によって、ブラインドオーディションが行われるタイミングと、導入の時期が異なることが分かる。Preliminaryで導入している楽団が一番多いので、Preliminaryの導入時期に急激な女性比率の上昇が見られた場合、確実に因果関係が識別できると考えられる。
オプション C FIGURE4は、FIGURE1の原因の1つとして、オーケストラへの女性演奏家の供給(音楽院の女性卒業生)が影響を与えたのではないか?という仮説のもとで提示されたと考えられる。
オプション D TABLE6は回帰結果の表である。この表の数値(係数値)は、被説明変数(オーディションの次の段階に進めるか)に対して、説明変数→被説明変数という一方向の因果関係の大きさを表していると考えられる。
問題 2 問題 2 1 点 問題 2 質問1の続きです。
TABLE6について正しく述べている選択肢を全て選びなさい。
オプション A 「Blind」という変数の係数値が5%有意で正であるときに、リサーチクエスチョンと整合的であると言える。
オプション B この回帰の被説明変数は「女性がオーディションの次の段階に進めるか」である。
オプション C Semifanalsにおける「Female×Blind」の係数値は負の値を取っているが、p値は5%水準よりも大きく、有意差があるとは言えない。これは、Semifanalsでブラインドオーディションを導入することが女性が次の段階に進むことに悪影響だ、と結論づけるのが難しいことを表す。
オプション D ブラインドオーディションが最終オーディションで導入されることは女性の採用に5%水準で有意に正の影響を与えているとみなすことができる。
問題 3 問題 3 1 点 問題 3 質問1・2の続きです。
実際の論文では、表示されたFIGURE・TABLE以外のメカニズムが働いているのではないか?と考え、その可能性を排除するために追加で分析を行うことがほとんどである。
以下の選択肢のうち、この研究で追加で考えるべき問題について、下線部が正しい選択肢を全て答えよ。
オプション A この論文では、著者たちが参加者の名前から性別を判断している。そのため、性別の誤分類の可能性を考慮して分析する必要があると考えられる。
オプション B オーディション1回目で合格した人と複数回受験しても不合格だった人には能力差がある可能性がある。そのため、個人の能力差を考慮して、個人間だけでなく個人内(複数年にわたる同一人物のデータ)で分析する必要があると考えられる。
オプション C ブラインドの幕を設置したことが音響的に不利になる可能性があるため、実際に用いられた素材を考慮して分析する必要があると考えられる。
