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[Analysis]
この問題は分子生物学におけるDNAの構造と遺伝情報の量的計算に関する問題です。以下の基本概念を用いて解きます。
DNAの化学組成:ヌクレオチド対(塩基対)の分子量とDNA総分子量の関係
DNAの立体構造:B型DNAのらせん構造(10塩基対あたり1回転、ピッチ3.4nm)
遺伝暗号(コドン):3つの塩基(1コドン)が1つのアミノ酸をコードするという中心教則(Central Dogma)
[Solution]
(1) ヌクレオチド対の数の計算
理由:
DNAは2本鎖からなり、それぞれの鎖はヌクレオチド(塩基)の重合体です。2本鎖DNAでは、A-T対とG-C対が水素結合で対になっており、「1対のヌクレオチド」(1塩基対)を基本単位として数えます。
計算手順:
DNA総分子量:$9.9 \times 10^9$
1対のヌクレオチド平均分子量:$660$
ヌクレオチド対の数 $N$ は、総分子量を1対あたりの分子量で除算して求めます。
$$N = \frac{9.9 \times 10^9}{660} = \frac{9.9}{660} \times 10^9 = 0.015 \times 10^9 = 1.5 \times 10^7 \text{ 対}$$
有効数字2桁の確認: $9.9$(2桁)と$660$(おそらく2〜3桁)の計算結果は$1.5 \times 10^7$(2桁)となります。
(2) 2本鎖DNA全体の長さの計算
理由:
B型DNA(最も一般的なDNAの立体構造)では、10塩基対(10対のヌクレオチド)でらせんが1回転し、その1回転分の長さ(ピッチ)は$3.4\text{nm}$です。したがって、1塩基対あたりの長さは$0.34\text{nm}$となります。
計算手順:
1塩基対あたりの長さ:$\frac{3.4\text{nm}}{10} = 0.34\text{nm} = 3.4 \times 10^{-7}\text{mm}$(または$3.4 \times 10^{-6}\text{mm} \div 10$)
総塩基対数:$1.5 \times 10^7$対((1)で求めた値)
DNAの全長 $L$ は:
$$L = 1.5 \times 10^7 \text{ 対} \times 3.4 \times 10^{-7} \text{mm/対}$$
$$L = 1.5 \times 3.4 \times 10^{7-7} \text{mm} = 5.1 \times 10^0 \text{mm} = 5.1 \text{mm}$$
別解(らせんの回転数から):
らせんの回転数 $= \frac{1.5 \times 10^7}{10} = 1.5 \times 10^6$ 回転
全長 $= 1.5 \times 10^6 \times 3.4 \times 10^{-6}\text{mm} = 5.1\text{mm}$
有効数字2桁の確認: $1.5$(2桁)と$3.4$(2桁)の乗算結果は$5.1$(2桁)となります。
(3) 対応するアミノ酸の数の計算
理由:
分子生物学の**中心教則(Central Dogma)**によれば、DNA上の遺伝情報はmRNAを経てタンパク質に翻訳されます。このとき、3つの塩基(1コドン)が1つのアミノ酸に対応します(遺伝暗号の三重性)。
重要な仮定:
「このDNAがすべてタンパク質の情報をもつ」とは、このDNA分子の全塩基対がコード領域(遺伝子領域)であることを意味します。
DNAは2本鎖ですが、転写に用いられるのは1本鎖の配列情報(mRNAとして)です。したがって、1塩基対は1つのコドン位置に相当し、1本鎖上の塩基として機能します。
計算手順:
総塩基対数:$1.5 \times 10^7$対
1アミノ酸あたり必要な塩基対数:$3$対(3塩基=1コドン)
アミノ酸の数 $A$ は:
$$A = \frac{1.5 \times 10^7}{3} = 0.50 \times 10^7 = 5.0 \times 10^6 \text{ 個}$$
有効数字2桁の確認: $1.5$(2桁)を$3$(正確な整数、定義値)で割った結果は$5.0 \times 10^6$(2桁)となります。
[Answer]
(1) ヌクレオチド対の数: $\boxed{1.5 \times 10^7 \text{ 対}}$(1500万対)
(2) DNA全体の長さ: $\boxed{5.1 \text{ mm}}$
(3) アミノ酸の数: $\boxed{5.0 \times 10^6 \text{ 個}}$(500万个、または50万個ではなく500万个)
